菱餅は、桃の節句にお供えるお餅のことですね。
ひな祭りの風習は、平安時代(794年)にはすでにあったそうです。
華やかに祝うようになったのは、江戸時代(1603年)以降のことで、
菱餅を使うようになったのは、もっと後のことらしいです。
これも諸説ありますが……
この時点でわたし、ひな祭りに関して、知らないことばかりでした!
おまけに、ひなあられは食べたことはあっても、
菱餅を食べたことはありません。
赤・白・緑のものは、スーパーでもよく見かけますし、
存在は知っているんですけどね(笑)
ひし形であることに、なにか意味はあるのか?
などなど、菱餅についてふと疑問に思ったので、
調べてみたことをご紹介していきます。
もし、お子さんから質問されたら、ぜひ、この記事に書いて
あることを教えてあげてくださいね。
諸説ある菱餅がひし形をしている理由
ひし形は大地を表す説。
菱の実を食べて、千年長生きしたという仙人にちなみ、
長寿の願いを込めたという説。
心臓をかたどったものという説など、ほかにも様々な説があります。
宮中で、お正月に食べられていた「菱はなびら餅(花びら餅)」が
起源であったという説もあります。
平安時代(794年から)の新年行事を簡略化したものだそうで、
600年もの間、宮中のおせち料理の一つと考えられてきたとのこと。
そして、元は三角形だったのですが、菱という植物の繁殖率の高さから、
子孫繁栄を願ったという説もあります。
今でも三重県や静岡県など、一部の地域では、菱餅の形はひし形ではなく、
三角形らしいですよ。
多くの説がありふれていますが、「長寿・健康・繁栄」の意味を込めている
ものが多いと感じました。
もし、お子さんから質問されたら、
「健康に長生きして、幸せになりますように、という意味だよ」と
教えてあげると、わかりやすいかもしれません。
色にも意味があった? 近年ではカラフルな五色も登場
菱餅が三色しているのには、深い理由があるのです。
[su_note note_color=”#e0efff”]・桃の花を表す赤には、邪気を払い、健康を願う意味<br />
・雪に見立てた清浄な白には、子孫繁栄や長寿の願い<br />
・新緑や大地を表すヨモギの緑には、魔よけの意味<br />
[/su_note]
それぞれの色には、上記の意味が込められています。
重ねる順番によっても意味があり、
上から「赤・白・緑」の順番の場合は、
「雪の下には新芽が吹き、桃の花が咲く」
緑と白を入れ替えた「赤・緑・白」ですと、
「雪の中から新芽が吹き、桜の花が咲いている」
といった意味になり、どちらも春を表しています。
ちなみに近年では、黄色やオレンジも加えられ、
五色の菱餅も存在しています。
・太陽を表現したオレンジ
「桃の花・雪・新芽」に「菜の花や太陽」が加わることにより、
「太陽の温かさによって雪が溶け、新芽と菜の花が芽吹き、桃の花が咲く」
という、春の情景と受け取ることもできますね。
菜の花が加わると春が一層協調され、太陽が加わると、
冬の終わりがより一層、協調されます。
地方によっては二色だったり、七色のところもあるそうです。
菱餅は初め、緑と白の二色だけだったそうです。
そして、緑と白だけで、三段・五段にしていたそうですよ。
最後に
今回、ひな祭りに関することを調べてみて、日本の文化は、
「なにかに例える・なにかに置き換える」ことが多いんだなと、
改めて感じました。
意外と深い意味までは知らないひな祭りは奥が深く、
その長い歴史も面白いと感じました。
まったく気にしたことのなかった菱餅でしたが、その色にまで
きちんと意味が込められていて、わたしは勉強になりました。
本当の由来や真実などを、実際に確認する方法がないことが
ちょっぴり残念ではありますね。
しかしそれもまた、歴史のいいところなのかもしれません。
一年に一度の桃の節句。
娘さんと楽しく、ひな祭りのお祝いができるといいですね!