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お盆に海に入ると足を引っ張られるってウソ?本当?

荒波 季節の行事
この記事は約6分で読めます。

「お盆は海に入ってはいけないよ。
足を引っ張られるからね」

小さい頃、おじいちゃんやおばあちゃんから、
そう言われたこと、ありませんか?

しかも、子供の恐怖心をあおるような、怖~い話と共に……

わたしも、小学生の頃に、怖い話を交えながら
言われたことがあり、あまりの恐怖に、夜も
眠れなくなったことを覚えています。

大人になった今となっては、ただの迷信と思える
言葉ですが、お盆時期に海に入ってはいけないと
される理由が気になりました。

そこで今回、この言い伝えにまつわる真偽と、
なにを伝えたいものなのかを調べてみました。

 

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お盆の海には幽霊がいるから危険!?

昔から、お盆には海に入ってはいけないと、
言われています。

ただ注意喚起するのではなく、

 

「お盆にはご先祖様の霊がこの世に帰ってくる」
「海には亡くなった人たちの霊がいるから、
足を引っ張られておぼれるんだよ」

 

などなど、オカルトチックな怖~い話が
おまけでついてくるんですよね。

わたしが子供の頃、夏休み時期になると、
決まって雑誌やテレビでは、嘘か本当かも
わからない心霊特集や心霊写真コーナーが
ありました。

現代ですと、写真や動画を加工できるアプリが
数多くあるので、心霊特集をやってもヤラセと
思われて流行らないかもしれませんね。

話は脱線しましたけど、わたしが子供の頃は、
心霊体験の話をするテレビ番組がたくさんあったので、
成仏できない霊に海の中へ引きずり込まれるという話が、
妙に真実味を帯びて感じられたものでした。

子供ながらに、

「その話って、本当なのかなぁ……」
「おばあちゃんがからかってるだけかも」

などなど。

大人の言うことを間に受けるほど、幼いわけでは
なかったものの、なんとなく怖くなるんですよね。

夏場には水難事故が多発しますし。

「幽霊に足を引っ張られるから危険だよ」

大人たちから、そういう話を聞かされても、
最初はわたしを怖がらせるための嘘だよねと
思うんですけど、実際に水難事故のニュースを
目にすると、

「やっぱりお盆の海には幽霊がいるんだ……」

こんな風に、心の中で信じてしまったり。

実際のところ、お盆の海には、本当に幽霊って
いるんでしょうかね?

わたし自身、見える人ではないので、なんとも
言えないのですが、霊感がある人は大体、お盆
時期の海を嫌がるそうです。

怖い話のまとめスレとか興味本位でついつい
読んじゃうんですけど、お盆に海辺を通ったとき、
波の間から無数の手が伸びていたという書き込みを
見ると、背筋がゾワゾワ~とします。

さて、オカルト話はこのくらいにしておいて。

お盆に海に入ってはいけないと言われる理由の
いくつかは、日本特有の考え方にあります。

まず、ひとつめは、ご先祖様の霊がこの世に
帰ってくるという考え方です。

しかも、お墓ではなく、家に戻ってくるので、

「お盆時期は親戚で集まって、ご先祖様を
迎えてあげましょう」
「ご先祖様が家を見つけられるように、
目印に盆提灯(迎え火)を灯しておきましょうね」

 

 

という風習が、今でも残っているわけです。

そして、もうひとつは、地獄の釜の蓋が開くという、
仏教の教えです。

お盆には、地獄のエンマ大王様と鬼たちもお盆休みを取るため、
地獄の大釜の蓋が開けっぱなしになると言われています。

その間、地獄の霊たちも、この世とあの世の行き来を
許されるんだとか。

ですが、せっかく地獄から出られても、子孫の家に
迎え入れてもらえない霊たちは、この世をさまよい、
悪さをするそうです。

こういう話を知ると、お盆はしっかり先祖供養をして
おかなければと、改めて思いますよね。

また、わたしが子供の頃に聞いた話では、

「海で亡くなった人は苦しくて成仏できず、
海までしか帰れない。その無念から、海で
楽しげに遊んでいる人を道連れにしようと、
あの世へ連れて行こうとする」

なんて恐ろしいことになっていました。

怖すぎます。

しかし、そんなことを言っていたら、どこの場所にも、
苦しんで亡くなられた方はおられるはずだし、
海に限ったことではありませんよね。

 

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お盆の海にまつわる怖い話は迷信だった?

実は、このお盆の海に関する幽霊の話は迷信だとしても、
昔の人が海にまつわる怖い話をして、お盆の海や水辺に
注意を払わせ、近づかせないようにしたかったのには、
深い理由があります。

お盆の頃、すなわち8月の中旬になると、
成長して大きくなったクラゲがたくさん海に
漂っているとのこと。

クラゲの中には有害な毒を持つ個体もいるため、
刺されてしまうと大変なことに!

また、長い水草が流れてくる時期でもあり、
その水草が身体に絡まると非常に危険です。

そして、台風もたくさんやってくる時期でもあります。

台風の影響によって、海には土用波という大波が
頻発することも。

ちなみに、夏の土用の時期に起こりやすいので、
土用波と呼ばれております。

台風が近づいてくると、前後数日間に渡って土用波が
発生しやすくなり、非常に高い波が立つだけでなく、
海中がうねりのある状態になって危険です。

そのため、海水浴場は遊泳禁止になることも。

さらに、その高い波により、海岸から沖に向かって、
強く引っ張られるような流れの引き潮が起こります。

これは離岸流と呼ばれる、とても引きの強い潮流です。

この離岸流に突然引き込まれ、パニック状態に陥り、
溺れてしまうという事故が毎年のように報道されていますね。

海の危険が増えてくる時期だからこそ、

「お盆は海に入ってはいけない」
「幽霊に足を引っ張られるよ」

そう、言い伝えることで、できるだけ海辺での危険を
回避してもらいたいという思いが込められていたのでは
ないでしょうか?

また、お盆の期間というよりも、その頃を境に海水の
温度も下がってくるため、海で遊ぶのはやめておきなさいという
意味も込められているのかもしれません。

 

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さいごに

夏のレジャーのひとつと言えば、海水浴!

しかし、仕事の都合で、お休みはお盆の期間しか
取れないということもあるでしょう。

そんなとき、あの言い伝えが浮かんできませんか?

「お盆に海に入ると足を引っ張られる」

という恐ろしい話。

あんなの迷信でしょ?と思いたいけれど、
小さい頃に聞かされた話だから、ただの
迷信と切り捨てるには、なんとなく気に
なってしまう――

本当のところはどうなのか?

どうして、そんな話になっているのかを探ってみました。

オカルトチックな、お盆の幽霊の話から始まり、
クラゲ、土用波、離岸流、海水温といった科学的な
話で記事を締めくくっております。

まだ気象観測もできない昔、わたしたちのご先祖様が、
体験的に学び取った知恵から来るお盆の幽霊話。

ただの迷信と思わず、科学的な理由もあるんだなーと
心の片隅にでも置いておいて、夏のレジャーを楽しみましょう!

そして、ご先祖様の供養も、しっかりしておきましょうね。