多くの方が恵方巻きの食べ方に関するルールについてはご存じかと思いますが、それらをすべて守るのはなかなか難しいことです。
特に、小さな子どもや高齢者には厳しいルールもあるでしょう。
しかし、切ってしまうと縁起が悪いとも言われています。そんな時、どうすればいいのか迷うこともありますよね。
今回の記事では、恵方巻きを食べる際のルールについてや、切って食べるのは縁起の良し悪しに関係するのかどうかをお話ししていきますね。
恵方巻きの食べ方にルールはある?
恵方巻きを食べる際に守られる伝統的なルールは、主に以下の3つです。
その年の恵方に向いて食べる
恵方巻きを一本まるごと食べる
無言で、目を閉じて願い事をしながら食べる
その年特定の方角を向いて食べる
毎年、恵方巻きを食べる際に特定の方角を向くのは、その年の幸運を司る神様が存在する方角とされ、神様への敬意を表しています。この習慣により、様々なことが順調に進むとされています。
恵方巻きを一本まるごと食べる
恵方巻きを一本丸ごと食べることは、「縁を断たない」という願いを込めた行為です。
無言で、目を閉じて願い事をしながら食べる
無言で食べるというのは、話をしないということではなく、食べている間ずっと願い事を考えるという意味があります。
恵方巻きを食べている最中に話をすると、幸運が逃げるとも言われています。
その一方で、笑いながら食べるという考え方もあります。これは「笑う門には福来る」という言葉や、五行説に基づく解釈からきています。
五行説では、春は「木気」に属し、「金気」の障害を「火気(笑い)」で克服して、良い春を迎えるという考えがあります。
恵方巻きを切るのは縁起が悪い?
恵方巻きを食べる際のルールは、かなり面倒に感じられることが多いですよね。
近年、恵方巻きの消費が全国的に広まって、特定の食べ方を推奨する風潮がありますが、大切なのは恵方巻きがもともと宗教的な行事や厄払いの儀式ではなく、単に民間の習慣であるということです。
節分に食べる恵方巻きというのは、江戸時代から明治時代にかけて、商売繁盛を祈願する行事として始まりました。
その後、厄払い行事としての意味合いも加わったものです。
また、現在では恵方巻きに縁起が良いとされる7種類の具材を入れるとされていますが、これは後から付け加えられた解釈と言われており、当時の恵方巻きは特定の具材を定めていたわけではありません。
実際、大正時代にはお新香を巻いた海苔巻きが一般的だったと言われています。
1989年に広島のセブンイレブンで恵方巻きが販売されたことがきっかけで、その後は季節行事として全国に広まりました。
また、「一気に食べる」という習慣については、当時の販売促進のための作り話であり、実際には根拠のない話とも言われています。
さらに、「太巻きでなければ鬼退治にならない」という主張もありますが、大正時代には細巻きだったことを考えると、これも販売促進の一環だった可能性があります。
恵方巻きを一口で食べるのはあり?なし?
本来の恵方巻きの食べ方として、食べやすいサイズではなく、切らずに食べることが推奨されています。
しかし、節分の恵方巻きは基本的には民間の風習であり、幸運や厄払いのための祈願。
けれども小さな子供や高齢者にとって、恵方巻きを一本まるごと食べるのは難しい場合もありますよね。小さいお子さんには量が多すぎるかもしれませんし、高齢者の場合も喉に詰まらせる危険も考慮する必要があります。
そうした場合、伝統的なルールに固執せず、その時の体調や、安全面を考慮して適宜調整していくのが良いでしょう。
節分の恵方巻きを「切らずに食べる」という基本を守ることも大事ですが、健康を損なうことなく、自分たちにとって楽しめる方法を選ぶことが肝心です。
例えば、手に取りやすく食べやすいように恵方巻きを切ったり、手巻き寿司にして自分の好きなだけ食べるなどのアレンジも一つの方法です。
重要なのは、節分の恵方巻きを家族で楽しむことですね。
恵方巻きの食べ方にルールはある?切るのは縁起が悪い?まとめ
恵方巻きを「一気に丸かじりする」という習慣が広まっていますが、これは元々ただの民間の習わしです。
願い事を込めて恵方巻きを食べること自体に問題はありませんが、過度に信じたり、食べ過ぎてお腹を痛めたり、喉を詰まらせるようなことがないよう注意することが重要です。このイベントを適度に楽しむことが大切です。
節分では、恵方を向きながら恵方巻きを丸かじりする風習が全国的に広まっていますが、もともとは民間の習慣に過ぎません。
願い事を込めて恵方巻きを食べるのは良いことですが、過度に信じたり、無理をして食べ過ぎて体調を崩したり、喉に詰まらせることのないよう注意してくださいね。
恵方巻きは、節分のイベントの一つとして、適度に楽しむことが大切です。