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怪物事変 第12話『狂気』感想とネタバレ

実験器具5

第11話で、シキの両親を探しに群馬県錦糸郷へとやってきた、隠神探偵事務所の面々。

そこでシキのお父さんの弟である、蓼丸昭夫さんとの再会を果たしました。
シキの両親はすでに亡くなっていたようで、会うことは叶わず……肩の荷が下りたようにスッキリした表情で、探偵事務所のみんなに話すシキでしたが、簡単に割り切れるわけもなく、内心では複雑な様子。

重苦しい空気の中、なぜか野火丸くんも合流し、隠神さん以外のちびっこトリオは、野火丸くんの提案で、みんなで蛍を見に行くことになりました。

いつもの空気へと戻りつつあった中、幼い頃の記憶を思い出したシキは、その記憶を元に古い小屋を発見。
脳内で警鐘が鳴るのを無視して中へ踏み入れた瞬間、お母さんに関わるおぞましい過去を思い出したのです。

今回の主役は、ツンデレガキ大将のシキ。本当は、ずっと両親のことを気にしていたシキは、知りたくない現実が待ち受けていると思うと積極的に知ろうとしていませんでした。両親のことを考えると、『怖い』という感情が溢れてくるトラウマ。これがあるせいで、ずっと...

今話では、過去に行われていた悪事の真相が明らかになります。

画像はありませんが、文字でのネタバレがありますので、未読の方やコミックス派の方は閲覧にご注意くださいませ。

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すべての元凶は叔父さんだった

前回、野火丸くんが話してくれた『金の糸』にまつわる事件。
人の力が及ばないその糸を巡る陰謀を、秘密裏に揉み消した飯生警視が、調べていく中で見つけたある人を、危険人物に指定しました。

その、ある人というのが蓼丸昭夫さん。
シキのお父さんの弟で、叔父さんに当たる人です。

野火丸くん曰く、怪物と人間が手を組み、お金儲けをすること自体は、別に悪いことではないそう。
けれど、怪物の力を大々的に公表し、大金を得ようとする輩は見過ごせないとのこと。
怪物の存在が人間に知られてしまうのは、避けなければいけないことのようですね。

昭夫さんは怪物の力を人為的に歪めてまで、富と名声を欲した……
だから飯生警視は、昭夫さんをブラックリストに指定したようです。
それを聞いたシキのこめかみには、幾重にも重なった血管が浮き立て、怒りを堪えている様子でした。

シキが幼い頃の記憶を頼りに辿りついた小屋というのは、金の糸を生み出すための実験場として使われていたのだろうと、野火丸くんは推察。

ここで、シキの記憶が垣間見えました。

当時、なにも知らずに小屋へとやってきた幼いシキは、大蜘蛛の怪物に組み敷かれているお母さんを助けようと飛び出したところで、背後から殴られてしまい、そのまま昏倒。

シキが意識を取り戻したとき、昭夫さんからお母さんは無事だけど怪我をしていること。
でも人間の病院には連れて行けないこと。
回復に時間がかかるから、シキとしばらく離れ離れになることを聞かされました。
幼いシキは昭夫さんの言葉を信じて、お母さんを助けてほしいと懇願。

しばらくの間、頻繁にお母さんの様子を聞いていたものの、昭夫さんからの返事は芳しくなく、いつの頃からか聞くのをやめてしまってました。
昭夫さんが嘘を吐いていることは、なんとなく気づいていたんですけど、確かめることはしていません。

真実と向き合うことから逃げてしまったんです。

『普通、親ってのは子供と離れ離れになったら、その子供を捜すもんだ。そーじゃーねーってことはさ……死んでるか、子供捨てたかしかねーじゃん!』

引用元:怪物事変 第12話

夏羽くんと出会ったばかりの頃、シキは斜に構えてそう言いました。

でも、お母さんがそんなことをするはずがないと、シキは思い出したのです。
お母さんを信じて、ずっと会えない状況を疑っていれば、お母さんは今もまだ生きていたかもしれません。
そう思うと、やるせない気持ちが込み上げてくるのでしょう。

自分自身への怒りや、昭夫さんへの不信感など、様々な感情が渦巻いている中、少しだけ冷静さを取り戻したシキは、頭を冷やすために小屋の外へ。

シキを見送った野火丸くんの言葉によると、隠神さんは、一年前には事件の全貌を知っていた様子。
それを言わなかったのは、シキ自身が真実を知ることを拒んでいたから。

昭夫さんを始末する気満々だった飯生警視を止めたのも、いずれシキが真実を知ることを見越してのことだと思います。

ちっとも頭を冷やせていないシキは、野火丸くんをイマイチ信用できないけど、情報共有することにしました。
昭夫さんとは割と長い間、一緒に暮らしていたため、信じたくない気持ちが強いシキ。
けれど、飯生警視が揉み消した事件と、お母さんの死に昭夫さんが関わっていて、それが真実であるなら、昭夫さんを命を奪うことも辞さないと言えるほど怒りも強いです。

夏羽くんに止めるか尋ねるものの、夏羽くんは世間一般的に許されないことだとしても、あえてシキがそれを選ぶなら協力すると答えました。
生き物の命を何度も絶ったことがあるため、不慣れなこともないそうです。

この辺、夏羽くんはあっさりしていると言うか、感情が薄いんだなーと感じました。

善意の裏に隠れた狂気

場面は変わって、隠神さんと昭夫さんのターン。
普段、市内のアパートに住んでいる昭雄さんですが、フィールドワークで頻繁に錦糸郷へ来ているそうです。

錦糸郷に来ると、お兄さんのこと、シキのこと、シキのお母さんである組(くみ)さんのことを、よく思い出しているみたいです。

そんな昭夫さんに隠神さんは、『金の糸』について問いかけました。
昭夫さんは『金の糸』を売るために、いろいろと手を尽くしていたらしいです。
でも、できなかった。
その理由は、何者かに阻止され続けたから。

何者というのは、飯生警視なんですけど。

隠神さんの言葉を聞いた昭夫さんは、自分の邪魔をし続けていたのが隠神さんだと初めて知った様子。
自分が悪いことをしていた自覚がない昭夫さんは、隠神さんに『金の糸』の素晴らしさを語り始めました。

昭夫さんとシキのお父さんが、錦糸郷に伝わる錦蜘蛛伝説について調べていたのは、前話でも語られていました。
シキのお母さんである組さんと出会ったことで、錦蜘蛛伝説が実話であること、錦蜘蛛の正体が実は怪物の蜘蛛(アラクネ)であることも知ったそうです。

シキのお父さんはその結論だけで満足していたけれど、昭夫さんは我慢できなかった。
このときから、昭夫さんは怪物の力に魅入られてしまったのでしょうね。

ある日、シキのお父さんが事故で亡くなりました。
一瞬、昭夫さんの謀略かと思ったんですけど、不幸な事故だったようです
深読みしすぎましたね。

シキのお父さんが亡くなったとき、すでに組さんのお腹の中にはシキが……
一人でシキを育てていた組さんだったけれど、まだまだ赤ちゃんと呼べる時期に、シキがインフルエンザに罹ってしまったのです。

怪物の世界には特効薬はなく、どうしようもなくなった組さんは昭夫さんを頼った模様。
昭夫さんがシキを拾った子として病院に連れて行き、事なきを得ましたが、この出来事がきっかけで、組さんはシキを人間として育てなければいけないと思ったそうです。
けれど、元は怪物の組さんには、それはできません。

そんな組さんに、昭夫さんはアラクネとしての力をお金に換える方法を提案したのです。

錦蜘蛛伝説に登場した、金の糸を生み出した蜘蛛は突然変異体の怪物。

そこで昭夫さんと組さんは、人工的にその蜘蛛を作り出すことにしたそうです。
その方法はとてもおぞましく、さまざまな怪物や生き物を組さんと掛け合わせること……
来る日も来る日も、あらゆる配合を続けているところを、シキはその場面を見てしまったわけです。
当時のシキはまだ幼かったことと、衝撃的な場面に気絶させられたことで意識が混濁していたこともあり、昭夫さんの言葉を信じてしまったんです。

何度も失敗を繰り返しながらも、二年後にはついに金の糸は誕生。
その糸が世間に出回れば、歴史上もっとも優れた偉人になるんだと語る昭夫さんは、狂気じみた表情を浮かべていました。

怪物の力に魅入られた人間の末路って、ところでしょうか?

そして、この会話は隠神さんのスマホを通じて、シキにも聞かれていたのです。

母の愛

すべてを知ったシキは、これまでにお世話になった恩はあるけれど、それでも許せることではないと、昭夫さんを断じました。
せめて苦しまないようにしてやると言ったシキに、昭夫さんは組さんの名前を出して懇願しましたが、余計に怒りを買う結果に。

殺伐とした空気の中、ボロ泣き状態の晶たん登場。

蛍を見ていた川辺に一人、気がつけば置いてけぼりとなっていた晶たんは、暗い森の中を彷徨いながらみんなを探していたようです。

三回ちびっちゃうくらい怖い思いした晶たんがぎゃん泣きしていると、騒ぎを聞きつけた怪物たちがゾロゾロと集まってきちゃいました。

隠神さんたちを取り込むように集まった怪物たちの正体は、なんと、シキの弟妹だったのです……
金の糸になれなかった怪物たちは、昭夫さんを親と認識しており、森の用心棒をしているとのこと。
昭夫さん曰く、言葉を話すこともできるほど知能のある怪物たちは、組さんが使っていた言葉を話し始めました。

不気味なフォントで表示されているセリフの数々は、言葉の意味を理解しているとは言い難いです。
けれど、怪物たちが話す言葉はどれも、組さんのシキを思うものばかり。

『だいすきよ』
『かあちゃん、だいじょうぶ』
『しんぱい、いらない』
『だいじょうぶ』
『いきて』
『あいしてる』

引用元:怪物事変 第12話

そして最後に、優しい笑顔を浮かべながら両手を広げる組さんの言葉。

『織、大好きよ』

引用元:怪物事変 第12話

このコマの組さんは、シキを本当に愛しているんだなというのが伝わってきます。

怪物たちが話しているとは言っても、元は組さんの言葉。
愛情溢れる言葉に、幼い頃の記憶が蘇ったシキは戦意喪失して崩れ落ちてしまいました。

そんなシキを見て、敵ながらアッパレな戦法と褒める野火丸くんは、悪意を持っていると言うより、あえて空気を読まないタイプなのでしょう。
こういうところが狐っぽいです。

感情が高ぶり、怪物の力を解放した夏羽くんに怒っているのかと尋ねるものの、夏羽くんから『うるさい』と言われて、お口にチャックする野火丸くんには騙されませんよ!

怒りの感情が芽生えた夏羽くんは、シキのためにできることはあるかと問いかけます。
シキは泣き崩れながらも、夏羽くんに助けを請いました。

友達のために、怒りを覚えた夏羽くん無双が始まりそうなところで、次回に続きます!


 

 

 
 


 

 
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